様々なメーカーから発売されている「楽譜制作ソフト」。
いざ導入しようにも、どれを選べばいいのでしょうか。
お値段も決して安くはありません。。
今回は、中でも楽譜制作ソフト王者の2つ「フィナーレ」と「シベリウス」を比較していきます!
楽譜制作アプリ選びに悩んだとき、こちらを是非参考にしていただければ幸いです。
筆者は主に、テーマパークショーやアニメーションなどへ向けて音楽を提供している、「劇伴」のご提供メインにしている作曲家です。
ノーテーションソフトの使い方を長く研究しながら、制作現場でよりスピーディに、出版譜レベルの楽譜がご提供できるよう努めています。
そんな音楽家ならではの観点で、「仕事でも通用するソフト」といった観点から解説していきます!
もくじ
結論はこれ!「フィナーレとシベリウスは目的別に選ぼう」
フィナーレもシベリウスも、業界ではスタンダードとなる、信頼の高いソフトウェアです。
でも!しいて言えば、それぞれ特徴があり、利用している現場が若干異なります。
主な目的別に、以下を選択することを検討してみてください。
より高度な楽譜を作りたいなら「フィナーレ」
フィナーレは、大手楽譜出版社で広く利用されている、まさにプロフェッショナルなソフトウェアです。
書けない楽譜は無い。そう言い切れるほど、楽譜を作成するうえで必要な機能が満載です。
ただ、その機能の多さに、使いこなすまで少し時間がかかるかも。
楽譜の美しさ・クオリティに妥協をしたくない方は、これ!
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スピードとクォリティの両立を選ぶなら「シベリウス」
シベリウスは、楽譜づくりのスピードがとても優秀です。
レコーディングソフトとの連携にも自信があるため、ポップスのレコーディング現場などで活躍しています。
フィナーレと比べると機能が若干劣りますが、複雑な現代音楽や、レイアウトも自動で任せて、スピードをとにかく上げていきたい方にお勧めです!
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シベリウスの情報を
フィナーレとシベリウスのバージョンと機能の違い
フィナーレ
フィナーレには、フルバージョンの他に、廉価版2つの計3バージョンが販売されています。
Finale®は、ジャンルを問わずあらゆる種類の楽譜を柔軟に記譜し印刷することができるフィナーレ。洗練されたインターフェース、極めて自由度の高い編集機能、そして豊富なプラグインは世界中のプロ達に高く評価され、楽譜作成ソフトウェアの世界標準として作曲・アレンジのツールとして広く愛されています。
引用:Finale HP
PrintMusic®は、出版レベルの印刷を必要とされない一般の音楽愛好家のためにデザインされた、楽譜作成ソフトウェアです。24パートまでのスコア、多彩な入力方法、柔軟な編集機能、ギタータブ譜やパーカッション譜対応など、Finaleのベーシックな機能を搭載しています。
引用:Finale HP
※Windowsのみに対応。
Finale NotePad®は、Finale譲りの印刷クオリティ、リアルな音での再生が可能で、あらゆる音楽ジャンルの楽譜を作成できる入門版ソフトウェアです。8本までの楽譜に対応し、マウスクリックやMIDIファイル、MusicXMLファイルの読み込みなどにより音符を入力することで、驚きのクォリティの楽譜を印刷することが可能。
引用:Finale HP
※Windowsのみに対応。ダウンロードのみに対応。
finale notepadは、フィナーレの機能を無料で利用してみることができます!
フィナーレのことが気になっているけれど、購入をとどまっている方は是非一度試してみてください!
シベリウス
シベリウスはフルバージョンである「Ultimate」の他に、制限を設けた廉価版も販売されています!
また、シベリウスを購入するのは大変高額になりますが、サブスクリプション版も販売されていて、ハードルがかなり下げることができます。
是非、こちらも検討してみてください!
フィナーレとシベリウスの長所と短所
フィナーレの利点
作れない楽譜はない。
そう断言しても大げさではないほど、なんでも作ることができます。
国立音楽大学などでも、作曲を学ぶ学生にこのソフトを使うことをおすすめしていたり、ディズニー映画「アナと雪の女王」のオーケストレーションも、実はこのソフトを使用して行われています。
フィナーレの欠点
できることが多いからこそ、このソフトを使いこなすにはかなりの時間が必要です。
大学4年間、真剣にこのソフトと向き合っても、まだまだその可能性を感じるほど。
しかし、「Finale」の使い方を一度身につけてしまえば、「Sibelius」よりもより高速に美しい楽譜を作ることができます。プロフェッショナルのその先を目指す方には、おすすめのソフトです。
シベリウスの利点
Sibeliusは、業界スタンダードの楽譜制作ソフトです。音楽担当のほとんどが、「Sibeliusを使っている」と答えます。
その理由はスピード。
打ち込むだけで、特に細かな設定をしなくても、最適な音符をハイセンスに選んでくれます。
また、レコーディングスタジオに必ずあるソフトの「Protools」との互換性も高く、楽譜を作ってそのままデータを持ち込めば、スムーズにレコーディングを行うこともできます。
シベリウスの欠点
一方でSibeliusは、より細かい表記の設定や、特殊な表記には特化していません。
クラシック音楽を作ろうとするには、限界を早い段階で感じることもあるかも。
とは言っても、この後ご紹介するFinaleに比べると感じる…というだけですので、楽譜制作における機能は十分です。特に「ポップス」などなら、不便を感じることはほとんどないでしょう。
まとめ
スピードとクォリティを選ぶなら「Sibelius」
より高度な楽譜を作りたいなら「Finale」
こちらが、判断基準となると思います。
価格もプロフェッショナルなものになるので、導入が難しい!と思った方は、サブスクリプションや学割(アアカデミック版)の購入も、視野に入れると良いと思います。
また、2つのソフトは、無料でお試しできるバージョンも配信されているので、一度試しあれ!
いかがでしたか?
歴史の長い、プロフェッショナルな楽譜制作ソフトで、素敵な音楽ライフを送ってください♪
楽譜制作ソフトの準備が整ったら、作曲をしてみましょう!
作曲の方法の記事はこちら♪