composition

この記事では、作曲を始めるとき、どういったものを準備して、何を勉強すればいいのか、初心者でもわかるよう徹底解説をしていきます!

音楽に関わる多くの方の参考となるよう、ジャンルなど幅広い要素を網羅しています。まずは興味のある目次までジャンプください!

興味が出てきましたらさらに深く読み進めていただき、是非参考にしていただければ嬉しいです。

それでは!「作曲の仕方」の授業スタート!

筆者の紹介

劇伴音楽をメインに活動している作曲家であり実業家。

国立音楽大学を卒業後、会社を設立。プラネタリウムやアニメーション、テーマパークショーなどの音楽を手掛ける。

ハリウッド映画、ブロードウェイミュージカルなどを主に研究している。

ひとこと

筆者は決して、一つのジャンルのプロフェッショナル!というわけではありませんが、オールマイティだからこそできる、どんな方でも作曲の道が見える解説ができればと思っています。

「作曲を始めよう!」と思った方や、作曲家と何かで関わりを持ち始めて「作曲家の考え方を少し理解したい」と思った方など、是非参考なれば幸いです。

作曲の仕方①:基礎「楽典」を学ぼう!

作曲や演奏など、「音楽を始めたい」と思ったら、初めに学ぶべき知識があります。

それは「楽典」という知識です。

「楽典」は、楽譜を読むための学問です。

そして「楽譜」は、音楽を可視化する為の道具で、これを利用することで、音楽家同志で情報を簡単に共有することができます。

そのため、「楽典」の知識がしっかり入っていると、音楽の教材を読み進めたり、議論したりするのに大変便利です。

演奏をする方なら、感覚的にもう知ってる!という方も多いと思います。

でももしかしたら、今まで演奏した楽譜にまだ登場していない記号や、曖昧に理解している知識もあるかもしれません。

もしまだ、楽典の教本をしっかり見たことが無ければ、改めて隅々まで確認することをおすすめします!

音楽を学ぶ上で、何が正解で何が間違っているのか、楽譜上で確認できるようにするため、まずは「楽典」をしっかりチェックしましょう!

ポイント

じつはこれ、小学校~高校の音楽の授業で、取り入れてはいるのですが、以外と「記憶にない…」という方も多いようです。

まずは、”楽典の教材”を使って、楽譜の読み方など、音楽の基礎知識を忘れていないか確認しましょう。

ボリュームはそんなに多くはありませんし、突き詰めて複雑な音楽用語を知ろうとしなくてもOKです。

ただ、この知識が抜けていると、作曲を勉強するうえで大きなスピードダウンにもつながります。

「楽典」の知識を持っていると、作曲の勉強や、音楽の解読をする際に、非常に手助けになります。初めに是非チェックしておきましょう。

こちらの記事も、チェック♪

作曲の仕方②:ジャンルを決めよう!

作曲の仕方の”第一ステップ”として、まずは自身が作ろうとしている音楽の「ジャンル」を知る必要があります。

「フィーリングで書いちゃだめなの!?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。(私もそうでした。。)

結論から言うと、「ダメ」です。

その理由は、音楽のジャンルの「多さ」。

百聞は一見にしかず。まずこれを見てみてください。

ドン!!

いかがでしょう?その数の多さに、目が回りそう。。

でもでも!これは音楽のジャンルのほんの一部分にすぎません。(全く書ききれません。)

作曲を始める際、これを定めておかないと、マスターするまでに長い時間を無駄にすることにも繋がります。

“作曲の仕方”第一のポイントは、「音楽のジャンルを知る」ことです。まずはここから勉強しましょう。

ポイント

あなたが今「作曲がしたい!」と思った背景には、何か心打たれた作品があったのではないでしょうか。

きっとその作品のような音楽を作りたいのだと思います。

まずは、目指す作品のジャンルから知るようにしましょう。

感性を大事にする音楽や、「ノージャンル」っぽい音楽も、確かに存在します。

でも、その音楽は全て、何かしらのジャンルを組み合わせたり、改変したりして作られています。

まずは、「音楽のジャンル」について、しっかり絞り調べていきましょう。

これが、良い音楽を生み出すための近道です!

(追加予定):作曲する前に音楽のジャンルを知ろう!

作曲の仕方③:ジャンルと特徴を知ろう!

音楽ジャンルによって、作曲の仕方や必要な知識は様々。

まずは、作りたい音楽のジャンルに利用される楽器と、理論を知りましょう。

音楽の歴史セオリー楽器の特徴奏法、の勉強を進めていくことが、作曲の仕方の正攻法です。

以下に、音楽の主なジャンル(大枠)と、その勉強方法解説いたします。

作曲の仕方として、まずは是非参考にしてみてください。

オーケストラ(クラシック)

高貴で壮大な音色を作り出すオーケストラ。

現在、様々な楽器やジャンルと融合し、今なお進化を続けています。

そんなオーケストラは、18世紀半ばにヨーロッパで誕生し、それからクラシック音楽と共に発展しました。

そのため、オーケストラをより綺麗に響かせよう!と思ったら、その原点である「クラシック音楽」から学ぶ必要があります。

クラシック作曲のセオリーである「和声(Harmony)」は、ヨーロッパや日本の書籍としても、大変しっかりとまとめ上げられています。

まずは、この理論の勉強から始めましょう。

作曲の仕方:セオリー

  • セオリー:和声・対位法
  • 教本①:和声 理論と実習(音楽之友社)
  • 教本②:対位法(音楽之友社/ノエル・ギャロン)

「和声」…クラシック音楽の和音のセオリーが学べます。オーケストラを鳴らす際、大変力になります。

「対位法」…クラシック音楽のメロディのセオリーが学べます。2声以上の旋律の絡み方など。

作曲の仕方:楽器と編成

  • 楽器:オーケストラ楽器(木管楽器・金管楽器・弦楽器・パーカッション・他)
  • 編成:ソロ(1人)〜室内楽〜管弦楽(50人以上)
  • 教本:管弦楽法

作曲の仕方:歴史

  • 発祥:ヨーロッパ
  • 起源:古代・中世・ルネサンス(~16世紀)
  • 歴史:バロック・古典派・ロマン派(17~19世紀)
  • 発展:印象主義・新古典派主義・近代・現代(20世紀~現在)

作曲の仕方:アナリーゼ

アナリーゼとは、音楽を楽譜から分析する学問のことです。

驚くことに、クラシックの作曲家が残した作品は、その一音一音に置いた意味があります。

一つ一つの作品をアナリーゼすることで、その技法を吸収することができ、深い作品作りができるようになります。

ポイント

オーケストラを書きたい!と思ったら、まずはクラシックの作曲セオリーから勉強を始めましょう。

ポップスなどの、「コード」を使った作曲とは、基本的な考え方が異なり、それがオーケストラを素敵に響かせるポイントでもあります。

また、「和声」を勉強することで、どんな音楽ジャンルでも、特徴を理解できる分析能力を身に着けることができます。

もし、教本が難しい!と感じたら、「学校」「作曲家の先生」から学ぶことも、検討しましょう。

時間はかかりますが、クラシックは一日にして成らず。

焦らず一歩ずつ、確実に勉強を継続していきましょう。

(投稿予定):オーケストラの作曲技法

ジャズ

1890年代のアメリカで、かつて南部の黒人奴隷だった人たちが始めたとされるジャズ

職を探してありあわせの楽器を奏でていた、彼らの音楽に対するパッション探究心が、ジャズを深く広げていきました。

そのためその歴史は大変深く、これも身につけるにはパワーが必要です。

クラシック」は、楽譜で音を探求していたジャンルなのに対して、「ジャズ」は、様々なアーティストから吸収することで、そのセオリーが深まっていきました。

作曲の仕方:セオリー

  • セオリー:スケール・コード

ジャズのスケールと特有のコードは、ジャズを始める際にまずは吸収しておきましょう。

様々なアーティストから吸収する際に、紐解く手助けとなってくれます。

作曲の仕方:楽器と編成

  • 楽器:ピアノ・ベース・サックス・ヴォーカル・ギター/金管楽器・コーラスなど
  • 編成:ソロ〜トリオ〜ビックバンド〜ウィズストリングス~オーケストラル・ジャズ(等)

「ピアノソロ」や、ギター・ベース・ピアノのリズム隊にホーンセクションをプラスした「ビックバンド」など、編成にバリエーションがあります。

作曲の仕方:歴史とジャンル

  • 発祥:ニューオーリンズ(ストーリーヴィル)
  • 発展:ニューヨーク
  • 起源:ブルース・スピリチュアル・ラグタイム・マーチング
  • 歴史:スィングジャズ(1930年~)/ニューオーリンズ・アーリージャズ
  • 発展:ビ・バップ/ハード・バップ/モダン・ジャズ/フリー・ジャズ/フュージョン

歴史に関しては、TABI LABOさんがとてもわかりやすく解説されています。興味があれば是非ご覧になってください。

TABI LABO:【ジャズを知る】発祥の地は、なぜニューオーリンズだったのか?

作曲の仕方:ジャズの主なアーティスト

  • Joe “King” Oliver (trumpet) 1885~1938
  • Louis Daniel Armstrong (trumpet,vocal) 1901~1971
  • Edward Kennedy “Duke” Ellington (Band Leader, Pianist) 1899~1974
  • William “Count” Basie (Band Leader, Pianist) 1904~1984
  • Charles Parker (alto sax) 1920~1955
  • Miles Dewey Davis (trumpet) 1926~1991
  • Thelonious Monk (piano) 1920~1982
  • John Coltrane (Sax) 1926~1967
  • Herbie Hancock (Pianist, Composer) 1940~
  • Wynton Marsalis (Trumpet, Composer) 1961~

作曲の仕方:耳コピ

ジャズのセオリーは、スケールコード

そこから先は、アーティスト一人一人が作り出したサウンドを吸収することで、深めることができます。

「耳コピ」をして、理解を深めていきましょう。

ポイント

ジャズは過去の偉大なプレイヤーの演奏を、参考にしていくことから始まります。

海外の学校では、ジャズプレイヤーの演奏を楽譜に書き移す授業が取り入れられているそう。

ジャズに必要なコード理論やスケールを勉強したら、そのあとはとことん、好きなジャズプレイヤーの音をコピーしていきましょう。

(追加予定):耳コピのコツ

(追加予定):ジャズの歴史

ポップス(ロックなど)

ポップスロックは、「詩とメロディ」を大切にする音楽です。

伴奏は主に「コード」を用て、演奏者一人一人にその場で気持ちの良い音を選んでもらいます。

詩とメロディ」の感性を鍛えながら、「コードの理論」も勉強しましょう。

  • 楽器:ギター・ベース・ドラム・ボーカル/キーボード・ストリングス・パーカッション・ブラス
  • 編成:ソロ~ロックバンド~オーケストラ
  • 知識:コード
ポイント

大切なことは、感性!

ポップスのアーティストは、魅力的な音楽を作るため、上記の理論の他に、アーティスト一人一人、多様な能力を持っています。

例えばX JAPANのYOSHIKIは、クラシックの知識と、ピアノの演奏能力もしっかりと持っています。

「コブクロ」や「ゆず」は、路上でそのスキルを上げていきました。

AKB48の作詞作曲をされている「秋元康」さんは、音楽プロデューサー・放送作家・映画監督などもこなします。

SMAPは、毎回優れた音楽家がその楽曲を提供していて、SMAPのメンバーが少しアイディアを出すと、音楽制作事務所に所属されている「商業音楽のプロフェッショナル」が担当する…なんてことが多いです。

ポップスに関しては、音楽を作るために、どんな能力を持っていれば良いかという決まりはありません。

例えば、ポップスを作る上で「詩」をまず魅力的にしたい感じたら、文学をたくさんインプットして、アウトプットし続けることも一つの方法です。

メロディも響きも基礎から固めたいと感じるなら、「クラシック」などの理論も吸収しましょう。

ポップスは、詩にしてもメロディにしても、「感性」を大切にしています。その「感性」を養うことが、とても大切です。

感性を大切にしながら、それぞれの方法で詩とメロディをまず作り上げ、そこに、「コード」を乗せてあげて、作品を完成させましょう。

(追加予定記事):ポップスとは?

劇版音楽(映像や舞台・ショーなど)

ドラマやCM、ミュージカルなど、映像や舞台のための音楽を、「劇伴音楽」といいます。

劇伴音楽は、まずはそれぞれの音楽ジャンルをしっかりと学んだあと、コンテンツごとに異なるノウハウが存在します。

例えば、ハリウッド映画の作曲の仕方。
これ、実はかつて、「テンポや尺の計算」にとてつもない時間をかけていました。

というのも、「映像」における「音楽」は、「効果音」と同じくらい、「タイミング命」なのです。

タイミングを合わせるために、シーンごとのフレーム数をみて、小節数とテンポ、拍子やメロディの長さなどを計算して作っています。

その巨匠のひとり、E.T.やジュラシックパークなどの作曲家「ジョン・ウィリアムズ」は、音楽のすばらしさのみならず、映像音楽が本当に緻密にリンクしてつくられています。

参考にこちらをご覧ください。

スターウォーズのメイキング(6:54~)

「6:54~」からの、レコーディングの映像をチェックください。

大きなスクリーンを見ながら指揮をしていると思います。

その映像に、「白いバー」が左から右へ動いていたり、「白い〇」が一瞬映し出されたりしているのがわかると思います。

指揮をする「ジョン・ウィリアムズ」は、フレーム数からこのタイミングを作り出しレコ―デングの際、映像を見ながら合わせて指揮をしているのです。

劇伴作曲家は、メロディや和音などにも、もちろんその音楽のカリスマ性が求められますが、それ以上に、「映像へ合わせる」「ショーの演出を引き立てる」という高い技術を求められます。

劇伴作曲家は「職人!」という言葉がふさわしいアーティストだと思います。

ポイント

劇伴音楽のセオリーを学ぶ場は少ない

今なお商業的に進化を続けている「劇伴音楽」は、そのセオリーをまとめた教本が一切ありません。

それを学ぼうと思うなら、以下のような方法しかありません。

・映画などをたくさん観る。研究をする。

・商業作曲をしている方に弟子入りする。

・自身で新たなシステムを構築する。

スタジオジブリの音楽を多く手掛ける「久石譲」は、若いころ、年間何百本も映画を見ていたと語っていました。だからこそ、そのセオリーが身体にしみこんで、素敵な映画音楽を提供できているのだと思います。

劇伴作曲もまた、一筋縄ではいきません。今までの制作チームが作り上げてきた作品を深く研究して、そして作曲家の一人として、セオリーを新たに構築することが、求められています。

(追加予定記事):コンテンツごとの劇伴作曲のセオリー

民族音楽

ここでいう「民族音楽」とは、国ごとに発展した伝統音楽を指します。

ポップス音楽劇伴音楽を作るうえで、これを取り入れるととても効果的に個性や世界観を表現することができます。

もちろん、一つのジャンルに惹かれたなら、とことん「民族音楽」だけを極めてもOKです。

民族音楽を作るには、まずは以下のようなことを調べましょう。

メロディにはどんな決まりがあるのか

和音にはどんな決まりがあるのか

楽器はどんなものを使うのか

演奏者の細かい技はどんなものがあるのか

どんな国のどんな場面で演奏されてきたのか

ポイント

頭を固くしないで音楽を吸収しよう!

民族音楽のほとんどに共通することは、楽譜に起こしにくい、細かい演奏のニュアンスが、その音楽の雰囲気を作り出しているということです。

ポップスやクラシックを学んだあと、これを学ぶと少しカルチャーショックを受けるかもしれません。頭を固くせずに、その音楽の特徴と魅力を紐解いていきましょう。

(追加予定記事):国ごとの民族音楽とセオリーまとめ!

作曲の仕方④:作品を形にしよう!

作曲作品を音として披露するために、「レコーディング」や「DTMで打ち込み」をするための機材を揃えたり、「コンサート」や「ライブ」等の企画を考えたりしましょう!

選択肢は以下の3パターンです。この中から、作曲した本人の想いに合った提供方法を選びましょう!

レコーディングをして音源を作る

レコーディングには、専門のスタジオに依頼するプロフェッショナルな方法と、個人で行うリーズナブルな方法があります。

以下、メリットとデメリットを記載いたします。

専門スタジオへ依頼する

  • メリット:ハイクオリティな音源が必ず仕上がる。
  • デメリット:費用が高額になる。

個人でレコーディングを行う

  • メリット:安価に済ませられる。納得いくまで音質にこだわれる。
  • デメリット:機材の知識が必要。”正解”を理解するまで時間がかかる。
ポイント

かつて、レコーディングに必要な機材は高価で、それを使いこなすためには、難しい専門知識が必要でした。

しかし最近では、レコーディングのための機材やソフトウェアは、高音質でプロフェッショナルな機材が、より安価に手に入るようになりました。

音楽家の方には高級志向な方もいて、採算度外視で「専門スタジオ」に依頼する方もいらっしゃいます。

考え方は人それぞれ。答えはどちらでも良いかと思いますが、「音質」がよくなくても、素敵で愛さる音楽というものもたくさん存在します。

「作曲家」としての使命は、まずメロディ和音、そしてオーケストレーション最大限魅力的にすること。

音質がひどくたって、それをぶち破るくらい「素敵なものを提供してやる!」といった強い気持ちを持っていないといけないのではないと私は考えます。

また、音質をよくするためのDTMなどの「セオリー」も、現在では勉強する方法がたくさん存在しています。

それを学ぶことで、「今の時代の良い音とは」という感性を持つことができます。

これは、音楽家として良い影響を与えることは間違いありません。

音楽を始めたばかりの方であれば、必要最低限の機材をまず揃えて、自身で録音のノウハウの勉強をするのはいかがでしょうか。

機械音痴で、どうしても難しい!という方は、近くの友人で、機械が得意で、録音に興味がある人を見つけることも一つの手です。

専門スタジオにお願いする前に、今の自分の周りを見てみて他に方法はないか、まずはゆっくり考えてみると良いと思います。

DTMで打ち込む!

技術の発達によって、今ではプロ仕様の高音質な音源が、より安価に制作できるようになりました。

DTM(デスクトップミュージック)は、PC上で音楽制作を完結させる方法です。今の制作現場ではこれがかなりのシェアを広げています。

生演奏の方が、高貴で品質にとことんこだわれることに変わりありませんが、スタートとしてここからまずは始めてもいいでしょう。

メリット:安価で早く作ることができる。DTMでしか作れない音楽がある。

デメリット:生演奏の方が、より高品質。機材一つ一つの使い方のマスターが必要。

ポイント

かつて音楽制作現場は、プロのスタジオ楽譜屋さんなどで構成されていました。

それは機材の購入費用が高額で、さらに機材を使いこなすために高度な専門知識が必要だったため、個人にはなかなか手出しが難しかったことが理由でした。

しかし現在では、PC一つで生演奏まで、より簡単で安価に制作できる環境が整ってきました。

どんなジャンルでも対応できるほど、ソフトウエアにはバリエーションが増えているので、作曲を始めるなら、DTMをマスターすることが今の時代一番の選択であると言えるでしょう。

(追加予定記事):DTMを始める方法

ライブやコンサートで演奏する!

ライブやコンサートなどで演奏したり、レコーディングをするためには、楽譜を作るスキルが必要です。

このスキルは、DTMをしている人にとっても役立つこともあるので、ぜひ身につけておきましょう。

手書きで楽譜を作る

今、楽譜制作ソフト安価で高性能なのもがとても多く出回っています。

しかしそれを使いこなす前に、「楽譜を書くとはどういうことか」知っておく必要もあります。

例えば言葉を習い始めた人が、手で紙に文字を書いたことが全くない状況で、スマホのフリックだけを使って文章を作り上げるような状態を想像してみてください。

形としては、文章を作れると思いますが、何か大事なものがなくなってしまうような印象がありませんか?

楽譜制作も実はそうで、まずは手で楽譜をたくさん書くことが必要です。

そのことで、楽譜の気にしなければならない細かいポイントが、たくさん身につきます。

まずは文房具屋さんなどで売っている、五線紙のルーズリーフなどでも問題ないので、準備してみてください。

そして、お気に入りの楽曲の楽譜(できる限り綺麗な楽譜)を買ってきて、それを真似して書く「写譜」という作業を行ってみましょう。

楽譜を作るときに、どんなところに気をつけなければならないのか、きっと見えてくるはずです。

そしてそのスキルが、楽譜制作の際に、スピードと質をグンと上げてくれる要因となるでしょう。

楽譜制作ソフトを使う

楽譜を作る際、大変便利なアプリがたくさん登場してきています。

「楽譜を作りたい!」「人に演奏してもらいたい!」と思ったら、クオリティスピードをグンとあげることができる”作曲アプリ”を利用しましょう。

業界的には「Sibelius」や「Finale」といったソフトが主流ですが、新参者の安価で早くてハイクオリティなアプリも続々登場しています!

自分の状況に合わせて、ぴったりなものを選びましょう!

(追加予定記事):楽譜ソフト総まとめ!

作曲の仕方⑤:作品を聴いてもらおう!

曲が完成して、そのまま満足しておわりにしてはいけません。

自身の作品を聞いてもらうことは、とっても大事です!

お客さんや演奏者からのダイレクトな反応が、音楽家としての自身の力になるからです。

まずは聞いてもらえる場に、音楽を持って行きましょう!

ネットで配信

無料で配信する

一番音楽を発信することが簡単な方法は、インターネットを利用することです。

PCインターネット環境さえ揃っていれば、今では誰でも音楽を配信できます。

昔では全く考えられなかったことですが、これは使わない手はありません。まずはここに投稿してみましょう。

  • Youtube
  • Spotify
  • SNS

有料で配信する

これは最近始まったものですが、個人でも有料で音楽を配信できるサービスが揃ってきました。

特に”Youtuber”が増えたことによる、BGM需要の増加に対応するサービスが主に多いです。

BGMになり得る楽曲ということで、曲の方向性は少し絞られてしまいますが、「作曲を仕事にする」のに一番近道だと思います。

審査もそれぞれで、確実に配信できるかはそのサービスにかかっていますが、まずはチャレンジしてみましょう。

  • 音楽:Shutter Stock
  • 楽譜:mucome

自主企画コンサート・ライブ

音楽を形にする方法として、ライブコンサートなどの「舞台」に人を呼んで、披露するというものもあります。

実はこれ、一番音楽家にとって力になる方法です。

準備に時間がかかるからこそ、作品に入魂できるし、お客さんからの反応もダイレクトに返ってきます。

始めたばかりの人にとっても、ステップアップに大変オススメな方法なので、ぜひ考えてみましょう。

メリット:自分にとって一番力になる。公演日が締め切りになって、完成に向けた目標ができる。

デメリット:まとまったお金がかかる。労力がかかる。

ポイント

準備が大変で、ホールを借りるのにお金もかかるし、なにしろ人前で演奏すること自体緊張するし、そもそもお客さんを呼べるのが心配だし。。

などなど、初めてだからこそ、不安なことが多く付きまとってくると思います。

でも、音楽家として一番成長する方法は、「人に聞いてもらう」ということです。

音楽の現場で活躍している人は、かつては自主企画でライブやコンサートを行たりして、自身を鍛えていったという方が多くいます。

そしてそういう人ほど、仕事の現場でもパワフルで感動的な音楽を提供しているようにも感じます。

まずは怖がらず、ホールなどを押さえて、そこへ向けて自身の音楽を形にしていくと良いでしょう。

完成したら、インターネットで公開しよう!と思っていると、以外といつまでたっても完成しなかったりします。

ホールを押さえると、その日が目標になったりもして、いい影響を与えます。

また、お金もかかりますが、お客さんも呼べば、費用分すぐに回収できたりします。

少々狭いですが、安価なホールもたくさんあります。

まずはそういった場所をとって、まずは怖がらずに、公演を企画してみましょう!

その他!「大会・コンペ・他」

この他にも、作曲作品を外へ羽ばたかせる方法があります。

パワーは必要ですが、今後のつながりや自身のブランディング、その他の経験の量も凄まじいものがあります。

少々気合が必要ですが、もし本気になったら、以下方法も検討してみましょう!

コンペ

テレビなどのエンターティンメントには、作曲作品を募集する「コンペ」というものが存在します。

ほとんどが、人の紹介で応募できるものばかりですが、中には一般にも公開されているものもあったりします。

インターネット人とのコネクションを使って、なんとかコンペ情報をゲットして、チャレンジをしてみましょう。

報酬は、現在ではかなり安くなってしまっていますが、だからこそライバルも少なくなっています。

それなりにネームバリューのあるコンテンツで、自身の作品が流れたりするので、次の仕事を探す際、かなり力になります

大会

演奏に比べて、作曲は専門の大会はとても限られています。

それでも自身の作りたい音楽の方向性が合えば大会に応募することも検討してもいいと思います。

大会で何かを受賞したことがあるという事実は、お仕事をする相手に信頼される一つの要素になります。

この業界、これだけでは決してないので、「絶対」というわけではありません。

もし興味があれば、一度調べてみると良いでしょう。

専門学校

アニメーションや舞台を専門に取り扱っている「大学や専門学校」では、その学生が制作の際に音楽を作れる人を探していたりしています。

需要がかなりあるのに、彼らにもつながりを持てる場がありません

方法はどんなものでも良いと思います。そういった方とつながりを持って、卒業制作作品などに音楽を提供してあげましょう。

音楽に比べて、映像に関しては、その大会が全世界で頻繁に行われています。

人によっては卒業した後、その作品を多方面で出品して、賞の綬章をねらって活動をしていく方も多くいます。

もしそこで賞を受賞されたら、作曲家もそれを語ることができ、信頼アップにつながります。

作曲の仕方⑥:音楽の仲間を増やそう!

音楽を深めていったり、音楽のお仕事に巡り合ったり。

そんなきっかけを作ってくれるのは、「仲間」です。これに例外は一切ありません。

ある程度音楽を作る準備が整って、作品をいくつか誕生させて、Youtubeなどへアップできたとします。

そこまでかなりパワーが必要だったと思います。まずは、自分を労ってあげてください

その先へ進もうと思うと、「Youtubeの再生回数が全然伸びない」「私に音楽をもとめてくれるひとなんて現れるのだろうか」と、悩むこともあると思います。

でも、まだスタートして間もないので、それで当たり前です。

「いい意見」「悪い意見」たくさん聞くことになると思います。

その意見を言ってくれる人を増やすことこそが、「作曲家」として成長する大切な要素なのです。

そのためには、音楽の「つながり」をより増やしていくことが大切です。

作曲の仲間」はもちろんですが、作曲家にとって一番関わり深くなるのが、「演奏家」です。

まずは人に、「歌」や「演奏」などをお願いしてみましょう。

始め、「ライブ」や「インターネットでの配信」など、色々とチャレンジすることがいいとしたのは、お金のためではありません。

また、聞いてくれるお客さんのためでなくても、始めはいいと思います。

一番は、そこで一緒になった「音楽家の仲間」と、情報の交換をすることが大切なのです。

もしかしたら、相手から仕事のチャンスを持ってきてくれるかもしれません。

そしてお礼に、自分からも仕事のチャンスを惜しげもなく教えてあげてください。

まずは仲間を少しずつでも増やすために、怖がらず、自身で音楽を形にして発信してみてください。

さいごに

私は、音楽は人の心を動かすことができる「唯一の魔法」だと思っています。

そんな私の目標は、「聞いてくれた人」や「演奏してくれた人」「依頼してくれた人」を感動で泣かせることです。

やっとすこし、そういったことができた現場がでてきましたが、まだまだ魔法使いの弟子である私は、その使い方を勉強するのがやっとです。

ただ、そういった瞬間に立ち会うと、心から「やりがい」を感じることができるのです。

自身の作品を聞いてもらったり、弾いてくれた人が、自分の思った通りの感情を抱いてくれたら、本当に嬉しいと思います。

「作曲」を志して、ここまで読み進めていただけたあなたに、そんな瞬間を味わってみていただきたいと心から願っています。

人のことを想う素敵な音楽が、この日本にさらに溢れることを願って。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

この記事を読むことで、作曲の道がハッキリ見えるようになって、スタートダッシュが切れる手助けになれば幸いです。

今後も、より良い情報を発信できるよう、少しずつ記事の改良を加えていこうと思います。

もしよろしければ、Twitterなどで更新情報も発信いたしますので、ぜひフォローよろしくお願いいたします!

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