近頃人気急上昇中のミュージカル。
ミュージカルといえば
華やかなダンスに役者さんの生の演技、そして壮大で個性豊かな音楽と、魅力が沢山あります。
中でも、役者さんがのびのびと歌うミュージカルナンバーにはポップスなどにはない魅力が満載です。
ミュージカルを観に行ったらなんだか自分も歌いたくなった!
なんて経験がある方も多いかもしれません。
今日はそんなミュージカルの曲を上手に歌えるコツをお教えしたいと思います。
もくじ
まずはレッスンに通おう!
これはミュージカルのみならず、歌の上達には欠かせない要件です。
レッスンに通わないとダメなの?
と思われる方も多いかもしれません。
もちろん自力での練習に全く効果がないわけではありません。
ですが、私が一番恐ろしいなと思うことがあります。
歌の上達法はネットや書籍などにたくさんの情報がありますが
誤ったやり方、もしくは自分には合わない方法で練習を重ねると
喉を傷めてしまったり、歌う際に悪い癖がついてしまうことが多いのです。
こうなるとなかなか取返しがつきません。
声や体は人によって大きく異なります。
Aさんには効果てきめんな発声方法やトレーニングでも、Bさんには合わない可能性が大いにあるのです。
ですので
プロのボイストレーナーにあなたに合う方法を選んでもらうことが、とても大切なのです。
自分の声を大切に育てるために、まずはレッスンに行ってみましょう!
体験レッスンを活用しよう
まだレッスンに通っていない方はスクール探しからはじめましょう!
最近はミュージカルを専門的に教えているスクールも多いので、そのようなスクールを選ぶことをお勧めします。
そしてほとんどのスクールでは無料、もしくはワンコインで体験レッスンを受講することが出来ます。
これを活用しない手はありません!(笑)
ホームページや比較サイトなどで2,3校候補を絞ったら、全てのスクールの体験レッスンに足を運ぶことをおすすめします。
少し時間はかかりますが、実際に足を運ぶことでわかるスクールの雰囲気やレッスンの内容は、今後も楽しくレッスンを続けるためにとても重要なポイントとなります。
歌いやすいナンバーを選ぼう
ミュージカルナンバーといえば、
アナ雪の「レット・イット・ゴー」やウィキッドの「自由を求めて」などのようにパワフルで壮大な楽曲がたくさんありますよね!
こうした曲が歌いたくて歌を習う方もたくさんいらっしゃると思います。私もその一人でした。
ですが一度ストップ!!
こうしたナンバーを力強い声で歌いきることは、例えばフィギュアスケートで4回転ジャンプをノーミスで決め続けるくらいの、ものすごい技術とフィジカルが必要なのです。
フィギュアスケート初心者の方が急に4回転に挑戦したらどうなるでしょう?
間違いなく怪我をしてしまいます。
歌も同じことです。大切な喉を壊してしまう危険性がとても高いのです。
まずは比較的歌いやすいナンバーを選びましょう。
先生と相談して決めることが一番ですが、私のおすすめもちょこっとご紹介します。
【初心者向けおすすめミュージカルナンバー】
*パート・オブ・ユア・ワールド/「リトル・マーメイド」
*ゴッド・ヘルプ/「ノートルダムの鐘」
*サウンド・オブ・ミュージック/「サウンド・オブ・ミュージック」
*僕こそミュージック/「モーツァルト!」
*君住む街で/「マイ・フェア・レディ」
*人生を踊り明かせ/「ウィキッド」
自分の耳を育てることが上達への近道
舞台や映画をたくさん観て耳を育てよう
こちらもミュージカルのみならず歌を歌う上でとても大事なことです。
良い耳を持っていないと上達のスピードは上がりません。
「目指すべき声とはどんな歌声なのか?」
「自分の声には何が足りていないのか?」
これらを自分の耳で判断出来るようになりましょう。
何事も具体的な課題が見つかると解決が早くなりますよね。
またゴールの形が見えていると、向かう工程もクリアになってきますよね。
歌も同じことです。
自分の課題や理想を見つけるために「耳を育てる」ことが重要となるのです。
では耳を育てるにはどうしたらいいのか?
これは、とにかくたくさんの歌を聴くこと。これに尽きます!
舞台や映画、またはYouTubeなどでなるべくたくさんのミュージカルナンバーを聞いてみましょう。
そしていい声だな、素敵だな、と思う歌声をなんとなく耳で覚えるようにしましょう。これがとても大切です。
また、少し意地悪ですがときにはアマチュアの方の歌声も聞いてみて、プロとは何が違うのか是非自分の耳で聞き比べをしてみてください。
こうした積み重ねにより、徐々に耳は育っていきます。
するといざあなたが歌うときにどこを目指したら良いかが自然とわかるようになり、ただ漠然と声を出すより圧倒的に上達が早くなるのです。
録音して自分の声もしっかり聞こう
聞く耳が育ってきたら自分の声ともしっかり向き合いましょう!
これもとっても大切なポイントです。
自分の声をしっかり聞くには録音することが一番おすすめです。
録音なんてしなくても、歌いながら自分の声を聞いてるよ!と思う方もいらっしゃると思います。
ですが実は自分に聞こえている声と、他人に聞こえてる声は違う場合がほとんどです。
少し不思議ですが、自分以外の人にはあなたの声は多少違って聞こえているのです。
このことを確認するために、まずは自分の声を録音してみましょう!
最近はスマホで簡単に録音が出来るので、是非活用してみてください。
それ以外にも録音をするメリットはたくさんあります。
〇自分の声を冷静に客観視できる
〇レッスンで先生に言われたことを復習できる
〇次回のレッスンや今後の目標が見つかる
などなど。
ボイストレーナーとしての経験からですが、毎回レッスンを録音して復習する生徒さんと、そうでない生徒さんとでは次のレッスンでの成長具合がまるで違います。
上手く成果をあげている生徒さんは、録音のメリットを十分に活用しているのです。
*レッスン中の録音が不可な場合もありますので、必ず事前に先生に確認しましょう!
是非録音を活用して上達スピードを加速させましょう!
曲の内容を知ろう
ミュージカルナンバーの最大の特徴は、劇に登場するキャラクターが歌うという点です。
つまり歌詞=役の台詞ということになります。
ですのでミュージカルを歌うときは「あなた」というキャラクターではなく、「役」として歌うことが求められます。
「役」として歌うのですから、曲の解釈は完璧にあなたの自由、というわけにはいきません。
ある程度曲の内容を理解する必要があるのです。
これがミュージカルとポップスの大きな違いであり、ミュージカルならではの面白さであると思います。
その曲が歌われる場面と、キャラクターを理解しよう
ついつい気持ちよく、自由に歌いたくなる気持ちを一度我慢して、まずは曲の理解を深めましょう!
曲をよくかみ砕くほど、あなたの歌はより魅力的になります。
まずは
〇どんな場面で歌われる曲か?
〇この曲を歌うキャラクターはどんな人物か?
今一度確認してみましょう。
この2つを確認した上で、次に歌詞に注目します。
歌詞をすべて役の台詞だと思ってじっくり読んでみてください。
そうすると、さっきまで何となくのイメージだったものがより具体的に、立体的に感じられると思います。
そうして歌われる歌には確かな説得力のようなものが生まれます。
このように、役を出来るだけ理解して歌うことがミュージカルでは重要なのです。
単純な作業に思われるかもしれませんが、やるとやらないでは大違い!
ただ歌うからもう一段上に行くには一度立ち止まって曲を観察してみましょう。
まとめ
「歌を歌う」という点ではポップスもミュージカルも基本的に同じ。
レッスンに通ったり、自分の声と向き合うことはやっぱり欠かせません。
理想の声を手にするには根気がいりますし、決して簡単なことではありません。
ですがその先にミュージカルナンバーをもっともっと自由に歌える喜びが待っています。これは一度体験するとやみつきです(笑)
この記事が少しでもその喜びへの手助けになることが出来れば嬉しいです。