今回は、耳コピを確実にマスターできるようにするための第1歩として、耳コピするのにお勧めしたいメロディーと、これらのメロディーを聴き取るコツをご紹介いたします。
- 日常生活でよく耳にするメロディーを紹介しています
- 実際に筆者が耳コピした音源や楽譜が付いています
- 紹介したメロディーを聴きとるうえで大事なコツをお教えします
是非参考にしていただけたら嬉しいです♪
それでは、Let’s Start!
耳コピのコツ①:耳コピを始めるのに適している音たちとは
コツ①:1つのメロディーで出来ている身近な音を探せ!
さぁ、耳コピを始めよう!と思った時に、最初から複雑な楽曲を耳コピすることは難しいですよね。では、どんな音楽から耳コピしていくのが適切かと言いますと、ズバリ!
1つのメロディー(旋律)から出来ている音を探しましょう。
1つのメロディーを探すと言っても、どこにそんなものがあるのか…探すのが大変だと思っていませんか?
実は皆さんの日常生活において、「音」というのは何かしらの形で関わっています。その「音」は、単なる「合図」として様々な場面で使われているのです。
電車が発車するときの「発車ベル」、「電話の着信メロディー」、「家電製品の作業完了音」など…それぞれ「合図」として使われているものは、昔と比べてもかなりメロディックなものが増えてきたんですよ。
これからご紹介するのは、どれも身近なものばかり。1度は必ず聴いたことがある音ですよ♪
コツ②:普段よりも意識して「音」に耳を傾ける習慣を持つ!
それから、身近な音を自分で探すためにも、普段よりも身近な音を意識して聴く習慣を持つと良いでしょう。最初は難しい人もいるかと思いますので、ほんの少しずつでも構いません。
何気なく聞き流していた音(メロディー)のうち、気になったものはメモしておくと良いでしょう。
例えば、「さっきCMで流れていた曲のメロディーが気になる…」とか、「今スマホに入った通知音がメロディーっぽくて気になる」など、些細なことで良いのです。
それが、(良い意味で)次第にクセになり、耳コピをするための素材が見つけやすくなるのです。同時に、自らの「聴く力」を高めてくれているのです。
気になってメモしたメロディーの中から、比較的短めのものをピックアップし、その音から耳コピしてみましょう。今記事後半でも、そのコツをご紹介していきます。
それでは、日常に溢れている音(メロディー)とは具体的にどのようなものなのか、わたしがオススメする音を早速ご紹介していきましょう!是非、参考にして下さいね。
耳コピのコツ②:おすすめしたい音一覧
スマホの着信音
まず、身近な「音」としてあげられるのが、「スマホの着信音」です。具体的には、メールが来た時の通知音や、「LINE」アプリの通知音、無料電話の着信音などが挙げられますが、いずれも短いメロディーで、聴き取る素材としては手っ取り早いです。中でもわたしのオススメのメロディーが、「LINE」の通知音です。
以下に、そのメロディーを載せておきますので、まずは聴いてみて下さい。
これはメロディーのタイトル通り、とてもシンプルな2つの音「レ」と「ラ」で出来ています。
後述しますが、耳コピを始めるにはこうした短いメロディーを聴き取ってみるのがお勧めですよ!
サウンドロゴ
皆さんは、テレビのCMを見ている時、各CMの最初もしくは最後に、企業のロゴなどと共に短くて印象的なメロディーが流れているのを聴いたことがありませんか?実は、それらのメロディーは「サウンドロゴ」と言って、その企業を宣伝する1つの材料として利用されている大事な音(メロディー)なのです。大体5〜10音ぐらいのメロディーで作られているので、こちらも聴き取りやすいと思います。
実は音商標は、特許が取られているものが多く、調べると楽譜もちゃんと掲載されているものがあります!
下記に代表的なサウンドロゴを書いておきますね。
- 味の素株式会社
- エーシージャパン
- ローソン
- ファミリーマート
- 大幸薬品株式会社(正露丸のラッパの音)
- 久光製薬株式会社
- アコム株式会社
- ほけんの窓口 他多数
そして、実際に楽譜とともに商標登録されている例、それぞれのメロディーをわたしが実際に耳コピしてみた音源と合わせてご紹介します。
実際に耳コピで弾いてみたものは、メロディーのみと、耳コピ上級編としてコード等をつけて演奏したものをご用意しました♪
これらのメロディーを自分で耳コピしてみて、照らし合わせてみても良いかと思います。参考になれば嬉しいです!
いかがでしょうか?
上の画像のように、正式に商標登録されているものが存在します。
他にもたくさんありますので、是非探してみてくださいね。
電子レンジのメロディー
電子レンジで温め完了を知らせる音が、「チン!」や「ピーッ、ピーッ、ピーッ」などではなく、メロディックなものに変化しているものがあることをご存知ですか?
と言っても、その種類はまだ少ないのですが、温めるのがちょっと楽しくなるような工夫が施されている気がします。
そこで今回は、以下のレンジの音を紹介したいと思います。
こちらは「HITACHI」の電子レンジです。使用している方は馴染みのあるメロディーだと思われます。
ここで、実際にわたし自身が耳コピ演奏した電子レンジのメロディーと、耳コピをするときにメモをしているような感じで楽譜を作ってみましたので、聴きながら照らし合わせてみてください。
いかがですか?
この記事を読んでくださっている皆さんの家庭にある電子レンジの音(メロディー)は、どのようなものでしょうか?もちろん、今回ご紹介したものとは違う方や、メロディックな音がしない物をお持ちの方もいるかと思いますので、こちらはあくまで紹介までとさせてください。
電車の発車ベル、発車メロディーについて
さて、他にも、皆さんに馴染み深いメロディーがあります。それは「電車の発車メロディー」です。
発車メロディーは数え切れないほどありますが、その中でもオススメのメロディーを紹介していきます。電子レンジのメロディーの時と同じく、実際に耳コピしてみたものも楽譜とともに載せておきますので、参考にしていただけたら嬉しいです♪
いかがでしょうか?一度はどこかの駅で、聴いたことがありますよね。
次は少しレベルを上げたものを載せておきます。
いかがでしたか?
2曲目の「Gota del Vient」の終わりの部分は音が重なって聴き取りづらいと思いますが、前半部分は1つのメロディーのみでできていますので、前半部分だけでも是非チャレンジしてみてください。
余談なのですが、こうした電車の発車メロディーには、1曲ずつ名前が付されているのです。わたしも数年前に初めて知ったことで、当初は驚きでした。
さらに、発車メロディーをとことん解説している本や、実際にピアノで弾けるように楽譜が出版されているものがありますので、以下に紹介しておきます。
気になった方は是非、こちらから買ってみてくださいね。
「お風呂が沸きました」のメロディーの正体
上記3つよりもさらにレベルアップしたものになりますが、今やCMでも聴かれるほどメジャーになった「お風呂が沸きました」のあのメロディー。実は、原曲があるのをご存知ですか?
あのメロディーは、セオドア・オースティン(1813~1870)作曲の「お人形の夢と目覚め」というピアノ曲の一部分なのです!
ということは…元々の楽譜があるため、耳コピしたものが合っているかどうかが、確認しやすい良い材料と言えます♪
このメロディーも、実際に聴き取ったものと採譜した楽譜を載せていきたいと思います。
また、参考までに、メロディーとコードを耳コピしたものも載せておきます。
いかがでしょうか?
コード付きの耳コピのコツは、いずれ紹介していきたいと思っています。今はまだ、メロディーのみの耳コピに絞ってみましょう。
「お風呂が沸きました」のメロディーも、良かったら是非耳コピしてみてくださいね。
上記のメロディーたちを耳コピするコツとは?
さて、今まで様々なメロディーをご紹介してきましたが、実際にどのような手順で耳コピするのが良いのでしょうか?
それは、以下の流れに沿って進めていくことがコツとなります。
コツ①:より短いメロディーから取り掛かろう
これは耳コピのコツを掴む上で、すごく大切なことです。先述しましたが、初めから長いメロディーを聴き取っていくことは難しいですよね。
1つのメロディー(短旋律と呼ばれます)の中でも、より短いものを選んでみましょう。上の例ですと、「LINEの着信音」や「サウンドロゴ」などがおすすめです。
コツ②:音素材を必要に応じて録音する・音素材が録音されたものを探し、楽譜でスケッチをする
次に、耳コピをする上でやっておきたい作業として、選んだ音素材(メロディー)のうち、必要に応じて録音できるものは録音することをお勧めしています!
とはいえ、メロディーによっては録音するのが難しいものもありますので、YouTubeなどでそのメロディーが録音されているものを探してみるのも1つの手です。
録音をしておくことのメリットは、気になった箇所や聴き取れなかった箇所を一時停止して、繰り返し聴きとることができるところです!
実はわたし自身も、聴き慣れないメロディーが出てきて覚えきれなさそうなときに、よくこの方法を使います。
YouTubeにアップする関係で、LiSAさんの名曲「紅蓮華」を耳コピ演奏しようと思ったときに、この曲が少し複雑だったことからわたし自身の手で採譜したものですが、スケッチの一例として下記に載せておきますね。
このように多少汚く書いてしまっても(笑)、自分が分かれば良い程度に五線紙にスケッチしておくことで、後で耳コピするときの大きな助けになりますよ!
コツ③:頭の中に少しずつメロディーを覚えさせる
スケッチができたら、元の音源を聴きながら頭の中に少しずつメロディーを覚えさせていきましょう。この作業が初めはなかなか時間がかかりますが、同じ箇所を5〜6回、足りないようならばもっと回数を増やして聴きまくりましょう。
ショーの全編(大体30分ほどある長尺のもの)を耳コピ演奏するわたしでさえも、今でも時々この方法で全編を覚えたりしています。
コツ④:実際に弾いてみよう
それができたら、いよいよ実際に弾いてみましょう。最初は、楽譜にスケッチした音符を頼りに、それを見ながら弾いてみましょう。うまくできないこともあるかもしれませんが、諦めずにチャレンジしてみましょう。
もし、実際に弾いてみて「あれ、この次どういう音が来るんだったっけ?」と思ったら、スケッチを見返してみたり、元々のメロディーを再度聴いてみたりしてみましょう。
コツ⑤:元の音素材と合っているか確認してみよう
すべての耳コピができたら、元の音源(音素材)と合っているか、確認してみましょう。
具体的に何をするかというと、「元の音源に合わせて一緒に弾いてみる」のです!!
…答え合わせをするような感覚にはなってしまうのですが(笑)、これもわたしが実際にやっていることの1つです。
もしかしたら「確実に耳コピできている!」と思っていた箇所でも、音源に合わせて弾いてみると案外音が違って、濁ってしまっていたり(音の高さが微妙にずれていることで起こることが多いです)します。でも、そこでがっかりしないでくださいね。自分の音感を鍛えるためには、正しい音程を耳でよく聞き分けることが、耳コピのコツとして大切なことだからです。
以上5つのコツを掴めるようになれば、メロディーの耳コピはマスターできるでしょう!
終わりに
さて、これまで身近に溢れているメロディーをご紹介・耳コピで実践してきましたが、いかがだったでしょうか?
耳コピをするのにちょうどいい様々なメロディーは、他にもたくさんあると思います。この機会に是非、探してみてくださいね。
そして、自分でもたくさんメロディーの耳コピにチャレンジしていただけたらと思います。
それではまた、次回の記事でお会いしましょう♪